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今、子供たちに何が起きているのか

ー地域医療の取り組みからー

厚生労働省の発表によりますと、都道府県別の児童虐待相談処理件数は年々増加傾向にあります。中でも大阪府は全国一の件数となっています。

虐待の理由は様々ですが、その中でも軽度発達障害の子供たちへの関わりの難しさから、親が、友達が教師が叱ることから怒るに変わり、ついには言葉の暴力、体罰などへとエスカレートしていったケースも少なくありません。
児童虐待の定義とは児童虐待防止等に関する 法律で以下の4つに分類されます。

  • 身体的虐待:児童の身体に外傷を生じ、または生じるおそれのある暴行を加えること
  • 性的虐待:児童にわいせつな行為をすること、またはさせること
  • ネグレクト:放置や遺棄、子供にとって適切な養育をおこなわないこと
  • 心理的虐待:児童への暴言、拒絶的な対応、目前でのDV等児童に心理的外傷をあたえること

平成16年の改正により、児童虐待の定義が見直されました。

1)保護者以外の同居人による行為も保護者によるネグレクトの一類型として含まれる
2)児童の前でDVがおこなわれること等、児童への被害が間接的なものも含まれる

これに対して医師には早期発見に努める義務がありますが、虐待では、親も子供も事実を述べたがらないため、発見が遅れることもしばしばでありますが、そんな中でも我々医師は早期に気付かなければなりません。

誰がしているかわからなくても、疑いがあれば子供を守るために援助を開始する、そして医療だけではできないことが多く、社会背景や生活実態を把握できる児童相談所や保健機関との連携が大切であります。
虐待により、最悪の事態では子供が死亡したり、重い障害を残すことがあります。発達の遅れが施設に入っても取り戻せず、自尊心が低く、感情のコントロールができにくくなったりします。
 
従って、予防することが大切なことなのですが、現実には診断さえもつかないことが多い状態です。

診断書基準が代わり、発達障害(自閉症スペクトラム)の方が増えています。

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